日本から荷物が届く

フランスに来るとき持ってきたのは、飛行機に預け入れできる重量いっぱいの20キロまで入れたスーツケースと、2~3日分の荷物が入ったバックパック、それから普段使い用のデイパック。でも当然それだけでは長期の生活には不十分で、後から段ボール2箱分の荷物を送ってもらい、それが無事届いた。

 荷物ダンボール

 
日本から海外に荷物を送る場合、郵便局を利用するのが一般的だと思う。いろいろ種類があって、船便を選べば1~2カ月かかるけど一番安い。でも郵便局は不安が多かった。もちろん日本はちゃんとしているけれど、ほかの国は決してそうじゃない。例えば一番早いEMSという航空便の場合、フランスでは信用ならない会社が配達を受け持っているらしく、部屋にいるのに不在票が入っていたり、荷物が抜き取られたりといったことがあるそう。それにもし留守だった場合、再配達なんてシステムはなくて郵便局まで取りに行かないといけないのだ。ドイツに住んでいる妹が、荷物を受け取ったはいいものの持って帰れないので、郵便局からタクシーを使ったとか・・・。そんなことになったら、せっかく安く送ってもまったく意味がない。それに何事も適当なフランスでは最悪、荷物が行方不明になることだってあり得る。だからみんな、配達がありそうな日は学校を休んで一日待っているんだって!無料で再配達してもらえる上に時間指定までできる国なんて、きっと日本ぐらいだ。

そんなわけで今回は、クロネコヤマトの留学宅急便というのを利用してみた。郵便局に比べると確かにちょっと割高だけど、まず日本の家まで荷物を取りに来てくれるし、再配達も対応してくれそうだし、トラブルがあっても日本語で問い合わせが可能。何よりブランドの信頼感がある。ちなみに今住んでいるアパートの部屋番号は、こっちに来て正式な契約書を交わすまで分からないシステムになっているので、出国前に荷物を出すことができなかった。だから、日本にいる親に郵便局まで持って行ってもらうことを避けるためにも、クロネコが一番だったのだ。
 ahiato_nekoところで外国に荷物を送るというのは思いのほか大変なことで、まず送れないものが多い。留学宅急便を使ってフランスに送る場合は、水を含む食料全般、コンセントやアダプターの付いた電化製品、香水、カイロなどが一切ダメ。それと郵便局から送る場合でも同じだけど、インボイスという書類の作成が必要。これは税関の検査などのために使われるもので、要するに荷物の中に何が入っているかの明細書なのだけど、これが本当に面倒くさい!コート●●円1枚、靴下●●円5足、といったかんじで、中身すべてを書かなければいけないのだ。しかも手書き、しかも英語(またはフランス語)で。とはいえ、あんまり細かいものまでいちいち書いていられないから適当に端折ったりしたけれど、運悪く中を開けられて書類と違っていた場合、没収されたり日本の自宅まで戻ってきたりするらしい。それから新品のものには税金がかかるので、石けんとか詰め替え用のファンデーションもいちいち一回パッケージを開けて、テープで封をしてみたり・・・。海を越えるだけで、何とも煩雑な手続きが必要なのだ。

届いた荷物は開けられた形跡もなく、かかった日数は日本での発送から9日ほどだった。たまたま部屋にいたタイミングだったし、このアパートは管理事務所があるから不在でも預かっておいてくれたのかも。配達員は中国人っぽい男性で、日本のクロネコドライバーたちと同じく感じがよかった。これでやっと普段の生活らしくなる。とにかく、タオルとタッパーと日本で愛用していたお湯で落とせるマスカラが緊急に必要だったので助かったー。

 

パリ本
パリの本も手元に

 

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