パリのコインランドリー

築100年以上の建物が珍しくないパリの街。簡単に新築したり改装したりすることができないため、特に私が住んでいたぐらいの小さな部屋だと洗濯機がないところも少なくない。排水設備がないから、持っていたとしても使えないという話も聞く。さらに、趣ある街の景観を保護するため、バルコニーに洗濯物を干してはいけないという話は前にも一度書いた。とはいえ、生活していれば洗濯物は毎日出るので、パリの街なかにはあちこちにコインランドリーがある。到着してすぐに自分で買った大きなバケツを使って手洗いしていたからコインランドリーは利用したことがなかったのだけど、パリを去る日、前日に使ったシーツやタオルを洗う必要があり、初めて近所の店を訪れた。
 

コインランドリー外観

 
夜中は閉まるようだけど、たぶん年中無休で開いているところが多いのだと思う。スタッフはおらず、完全セルフサービス。このランドリーの場合、大小2種類の洗濯機(写真左右)と乾燥機(写真奥)が設置されている。
 

コインランドリー内部

 
使い方は案の定なかなかややこしく、フランス人の友達についてきてもらったものの、それでも手こずった。後で気づいたのだけど、ちゃんと使い方の説明がある。
 

コインランドリー使用説明

 
まずはマシンを選び、洗濯物を入れる。
 

洗濯機

 
マシンの上部分に洗剤入れがあるので、持ってきた洗剤をイン。入れる箇所が4つに分かれていて、下洗い用の洗剤、普通の洗剤、柔軟剤、漂白剤とそれぞれ場所が指定されている。普通の洗剤は左上。ちなみに、洗剤を持っていない場合は自動販売機で買えるよう。
 

洗濯機洗剤入れ

 
続いてコースと温度を選択。動き出した後はここに残り時間が表示される。
 

洗濯機ボタン

 
そしてこれがややこしいのだけど、支払いは個別のマシンではなく、専用の機械で行う。選んだ洗濯機の番号を確認してその番号のボタンを押し、お金を入れる。今回使った小さい洗濯機は4ユーロ、大きいのは6ユーロ。こういう支払い機の場合、フランスでは大体おつりは出ないのだけど、ここは珍しく出てきた。
 

コインランドリー支払機

 
半信半疑だったものの、無事にマシンが回り始めた。さすがに回っている洗濯機から何かを盗む人はいないだろうから、終わるまで近くで買い物してもいいし、家で待ってもいい。

40分ほど経ち、どうやら洗えているようだったので、続いて乾燥機を使用。これはまた別に支払いをする必要がある。もちろん、ここで持って帰って家(室内)で干してもOK。洗濯機と同様にマシンに乾かすものを入れ、番号を指定して支払い機にお金を入れると動き出す。記憶では1ユーロ。ただ、15分ぐらい経って終わったものを取り出してみると完全に乾いていなかったため、もう1ユーロ入れて再び回した。ここの乾燥機は量を選ぶと自動的にコースを設定してくれるようで(この辺りの細かいことはよく覚えていない)、ここでも残り時間が確認できる。
 

乾燥機

 
日本でも使ったことがないコインランドリーだけれど、思いのほか便利だった。ただ、やっぱり外国だけに他の人が何を洗っているか分からないし、当然お金もかかるし、できれば使用は避けたい。まあ、洗濯機がある部屋に住んでいた日本人も、あまりきれいじゃないから使いたくないと言っていたのだけど。帰国して家のきれいな洗濯機で毎日洗え、日当たりのいい外のベランダに堂々と干せる今、洗濯に関しては日本がいいなと実感している。

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