パリの学生食堂

前学期、週に1度だけ昼休みが2時間の日があり、これがけっこう苦痛だった。パリカト(パリ・カトリック学院)に通い始めたころ、カフェテリアが食堂になっていると思っていたのだけど、入ってみるとサンドイッチやお弁当を売っているだけ。お弁当といっても、パスタ×ビーフ、パスタ×チキンという、あり得ないメニューばかりなので、いつもパン屋より安いサンドイッチを買っていた。ところが、学生数の割に食べる場所が限られているため、席が空いていないことが多い。教室を開けてくれればいいのに、授業時間以外は鍵がかかっている。寒くないときは中庭のベンチで食べていたのだけど、冬は無理だし時間も余るし、だからといっていったん家に帰ると逆にゆっくりできない。今学期はこれを避けようと、事前に計算して時間割を組んだのに、授業を1つ変更したことで結局また2時間空く日ができてしまった。

フランスのレストランが高いことはこのブログでも何度か書いているけれど、パリには学生のためのレストランがたくさんあって、格安で利用することができる。CROUSという学生センターが運営しているもので、日本でいう大学生協の食堂みたいなイメージだけど、学校内ではなく街なかにあるのが特徴。ちなみに、市内にある学生寮を管理しているのもこのCROUSのよう。こういう食堂がパリ以外にもあるのかは分からないけれど、CROUSというのは国民教育省の管轄みたいだから、きっとフランス全土にあるんだと思う。この学生食堂、こちらに来る前に、昔パリに留学していた知り合いから聞いていたもののすっかり忘れてしまっていて、最近急に思い出した。さっそく2時間の昼休みを利用して、前学期に同じクラスだった日本人のCさんとともに一番近い一軒へ。学校から歩いて約10分、予想とは違いモダンでおしゃれな外観が現れた。
 

外観

 
1階はどうやら一般の人向けで、学生用は2階と3階。いつも大人気で12時を過ぎると列ができ始めるから、並んで待たなければいけない。日本の学食と同じように、順番に好きなものを取りながら進んでいって最後にレジで支払いをする。2階と3階どちらも利用してみたけれど、システムが違う。2階は普通に一皿ずつ値段が付いているのだけど、3階はポイント制になっていて、メニューごとに決められているポイントの合計で値段が決まる。たとえば前菜1ポイント、メイン4ポイントという風に。トータルで比較するとポイント制の方が断然安くて、同じ量なのに3階は2階の約半額!ただその分、選べるメニューがちょっと少ない気がする。このシステムの意味がよく分からないのだけど、2階は大人が多く、安く食べられる3階は学生が多い。高いのは先生たち用なんだろうか。とにかく、これが分かってからは3階で食べている。デザートまで付けて3.8ユーロ!普通のレストランで食べたら15ユーロはするだろうから、まさに格安。そして、びっくりするぐらいおいしいのだ。学校で3ユーロのサンドイッチを買うよりよっぽどいい。
 

 
散歩もできるし、2時間の休みがちょうどいいかんじ。まだここ以外は試せていないのだけど、そのうち別の食堂にも行ってみよう。中には夜もやっているところがあるから、食べて帰るのもありだ。こっちは学生のための制度が整っていて、本当にありがたい。それにしても、いつも学生証の提示を求められないのはなんでなんだろうか。これだと、誰でも入れると思うんだけど・・・。


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カウンター
パリらしい景色を眺めながら

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